●翼の王国 2010年8月号(全日空機内誌)
『四万十川見聞録』(23p・文章と写真を担当)
「有名すぎて何を今さら」な四万十川ですが、川面から ―― つまり川漁師や川ガキなど、川に浮かび川に浸かる方からアプローチした記事は少ない・・・ということで、得意のカヌーを漕いで、とことんまで川から目線の四万十川を記事にしてみました。
四万十川というと判で押したように「日本最後の清流」などと川の流れの美しさを称える記事が多いのですが、実のところ四万十川以上の清流は日本各所にいくつもあります。「清流」なんていう見た目ではない、四万十川の本当の魅力はなんだろう、遠くからこの川に来るだけの価値はどこにあるのだろう・・・そんなことを考えてたどりついたのは、「川と共に生きる暮らしがまだここには残っているから、四万十川は素晴らしい」でした。
川が増水して暴れることを「川とはそういうもの」と受け入れるお婆さんや、きれいな川で友達と遊べば「一日中楽しい」という川ガキ、カヌーガイド、屋形船の船頭、アユ漁師など川と添い寝するような人々が多く残っていることは、「清流がそこにある」ことよりも貴重ではないか、そんなことを伝える記事になったと思います。
この記事は現在、全日空のサイト『ANA media station』の翼の王国のバックナンバーで閲覧可能。
●カヌーライフ 枻出版
表紙の写真撮影(2010年第5号・左画像)
特集「カヌーで旅する世界」(2010年第5号・12p:写真と文)など
日本一の激流・大歩危小歩危は、カヤックやラフティングをする人たちの聖地。
この激流に惹かれ、超過疎の山里に移住した若者たちのことや、激流カヤックの魅力を紹介しました。
また、激流用カヤックに最小限度のキャンプ用具を積み込んで大歩危峡を下る1泊2日の川下りを記事にしました。テントもタープもなし、飯は焚き火で調理して、星空を見上げながら峡谷の底で眠る・・・。いい自然さえあれば、あと必要なのはよい仲間ぐらい、というメッセージを込めました。
アウトドアライター堀田貴之さんの『四国名川行脚・穴吹川(2010年5号),仁淀川(2010年6号)』の写真も担当しました。
●翼の王国 2003年5月号(全日空機内誌)
『彼女たちの激流』 (10p・文章と写真を担当)
四国吉野川にある峡谷「大歩危小歩危」ではラフティングツアーが盛ん。
ラフティングガイド(またはリバーガイドとも言う)の舵取りと指示、レスキュー体制のもと、川についてはまったく素人であるゲストたちは安全に激流下りを楽しんでいます。
ラフティングガイドの仕事は、ことこの日本最高峰の激流では激務で、技術の習得への道のりも長い。
それなのに近頃は、女性のラフティングガイドが増えつつある・・・というのを記事にしました。
結果として、後に発表する私の著作「彼らの激流」の予告編みたいな特集記事でもありました。
●モンベルカタログ(クロージング、ギア、カヌーの各カタログ)
9年前ぐらいから、モンベルのカタログにアウトドアシーンの写真を掲載。
数年前のカヌーカタログでは、私の写真が表紙に採用されました(左画像)。
この表紙の写真は四国の吉野川で撮影したのですが、南の珊瑚の海を思わせる透明度のせいか、これが日本の川だとは気づかない人が多かったようです。
四国には、四万十川以上の清流がたくさんあるのですよ。
●アウトドアエクイップメント・マガジン(ネコパブリッシング)
1993年夏、当時25才だった私はアラスカ州へと旅立ち、その東南部にある多島海「沿岸水路」をシーカヤックで単独航海したのでした。温帯雨林の原生林・氷河・聳える岩壁に囲まれたフィヨルド海を漕ぎ、ザトウクジラやシャチ・アラスカヒグマ・オオカミなどに遭遇しながらの約2ヵ月間にわたる旅を、4回に渡って連載しました。誌面の都合で本文は大幅に削除編集しなければならなかったのですが、それでも読み応えのある紀行文になったと思います。
●翼の王国 2005年10月号(全日空機内誌)
『四国川人(しこく かわんちゅ)』 (6p・文章と写真を担当)
四国四県の川の人たちを1pづつ紹介した記事。
吉野川河口の干潟で長きに渡ってシジミを採ってきた老漁師、
大歩危小歩危峡でラフティング会社を興したオーストラリア人、
仁淀川で地元の木を使ってカナディアンカヌーを製作する人、
肱川の女鵜匠、
西条市の人々の天然水暮らし、
小豆島の山間部、湧き水を利用して千枚田で稲作をしてきた老人、
そんな、四国の自然に生かされている人々に会いに行きました。
●四国旅マガジンGajA 2005年25号(SPC出版)
僕らの激流人生~吉野川のリバーガイドたち~(22p・企画と写真を担当)
執筆時間がなかったので写真撮影だけを担当。
でもライターを担当してくれた新田聡子さんはアウトドアに非常に明るい方なので、すばらしい記事になりました。俺が書かなくてよかったのかも(涙)